Jakarta EE開発環境の構築手順を完全解説!初心者でも安心のステップガイド
生徒
「Jakarta EEを始めたいんですが、開発環境って何を用意すればいいですか?」
先生
「Jakarta EEの開発を始めるには、いくつかの基本的なツールとソフトウェアを準備する必要があります。順を追って説明しますね。」
生徒
「なるほど。Javaだけあればいいってわけじゃないんですね?」
先生
「その通りです。Jakarta EEはJavaプラットフォームの一部ですが、アプリケーションサーバーや開発用のIDE、ビルドツールなども必要になります。」
1. Jakarta EE開発に必要な環境の全体像
Jakarta EE(旧Java EE)の開発環境は、一見すると難しそうに感じるかもしれませんが、役割ごとに分けて考えるととてもシンプルです。基本は「Javaで書いたプログラムを、サーバー上で動かして、ブラウザで確認する」という流れになります。
そのために必要なのが、次のツール群です。それぞれが明確な役割を持っており、どれも欠かせない存在です。
- JDK(Java Development Kit):Javaのプログラムを書く・実行するための土台
- IDE(統合開発環境):コード作成や実行をまとめて行う作業場(EclipseやIntelliJ IDEA)
- Jakarta EE対応アプリケーションサーバー:作成したアプリを動かす実行環境(Payara、WildFlyなど)
- ビルドツール:ライブラリ管理やビルドを自動化する道具(Maven、Gradle)
- Webブラウザ:動作確認用の画面表示(Chrome、Firefoxなど)
初心者の方は「まずJDKとIDEがあればコードは書ける」「サーバーがあるとWebアプリとして動かせる」と覚えておくと混乱しにくくなります。
初心者向け:環境がそろうと何ができる?
これらの環境がそろうと、例えば次のようなシンプルな処理をローカル環境で動かせるようになります。
// サーバー上で動く最小イメージ(Servletの一部)
String message = "Jakarta EE Environment Ready";
response.getWriter().println(message);
ブラウザでアクセスすると、この文字が表示されます。これが「Jakarta EE開発環境が正しく動いている」最初の確認ポイントです。
以降の章では、ここで紹介したツールを一つずつ具体的にセットアップしていきます。まずは全体像をつかんでから進めることで、迷わず環境構築ができるようになります。
2. JDKのインストール
Jakarta EEの開発を始めるために、まず必要になるのがJDK(Java Development Kit)です。JDKは、Javaのプログラムを書いたり実行したりするための基本セットで、Jakarta EE開発の土台となります。
現在の学習用途や業務用途では、JDK 11またはJDK 17を選んでおけば安心です。どちらも長期サポート(LTS)版のため、安定して利用できます。
JDKは有料である必要はなく、OpenJDK系の無料ディストリビューションを使うのが一般的です。初心者には、公式サイトが分かりやすいAdoptiumがおすすめです。
初心者向け:インストールできたか確認しよう
インストールが終わったら、「本当にJDKが使える状態か」を確認しておくと安心です。次のコマンドを実行して、バージョン情報が表示されれば成功です。
java -version
また、JDKが正しく動いていれば、次のようなシンプルなJavaプログラムも実行できます。これはJakarta EE学習の最初の一歩としてよく使われる確認方法です。
// 最小のJavaプログラム例
public class HelloJava {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("JDK is ready");
}
}
このように、JDKは「Javaが動く環境そのもの」です。ここが整っていないと先に進めないため、まずは確実にインストールと動作確認を済ませておきましょう。
3. IDE(統合開発環境)の選定
Jakarta EEの開発では、IDE(統合開発環境)を使うことで作業効率が大きく向上します。IDEは、コードを書く、エラーを見つける、アプリを実行する、といった作業を一つの画面でまとめて行える開発者の作業場のような存在です。
特にJakarta EEは設定ファイルやフォルダ構成が多いため、IDEの補助機能を使うことで「何をどこに書けばよいのか」が分かりやすくなります。
代表的なIDEは次の2つです:
-
Eclipse IDE for Enterprise Java
Jakarta EE向けの機能が標準でそろっており、プロジェクト作成時にテンプレートを選ぶだけで基本構成が自動生成されます。アプリケーションサーバーとの連携設定も簡単で、初心者でも迷いにくいのが特徴です。 -
IntelliJ IDEA(Ultimate版)
画面が見やすく、コード補完やエラー検出が非常に強力です。ただし、Jakarta EE開発に必要な機能は有料版のみ対応しています。
これからJakarta EEを学ぶ方には、無料で使えて情報も多いEclipseが特におすすめです。学習用の解説記事や参考資料も豊富なため、つまずいたときに調べやすい点も安心材料です。
初心者向け:IDEがあると何が楽になる?
IDEを使うと、クラスやファイルの作成、構文チェック、実行までをボタン操作で行えます。例えば、次のようなJavaクラスもIDE上で簡単に作成・実行できます。
// IDE上で作成して実行できる最小クラス例
public class IdeSample {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("IDE is ready for Jakarta EE development");
}
}
実行ボタンを押すだけで結果が表示されるため、コマンド操作に不慣れな初心者でも安心です。Jakarta EE開発では、このIDEを中心に作業を進めていくことになるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
4. Jakarta EE対応アプリケーションサーバー
Jakarta EEアプリケーションは、サーバー上で動作するため、ローカル開発にもアプリケーションサーバーが必要です。代表的なものは以下のとおりです:
- Payara Server:GlassFishから派生したサーバーで、最新のJakarta EE仕様に対応。初心者にも扱いやすい。
- WildFly:Red HatによるJakarta EE対応サーバー。高機能でエンタープライズ向け。
Payaraは設定がシンプルで、学習用としても優れています。Eclipseと連携しやすいのも魅力です。
5. ビルドツールの準備(MavenまたはGradle)
Jakarta EEのプロジェクト構成や依存ライブラリの管理には、ビルドツールを使います。代表的なものは以下の2つです:
- Maven:多くのJakarta EEテンプレートで採用されており、公式ドキュメントも豊富。
- Gradle:記述が簡潔でスクリプト型の構成。慣れれば柔軟なビルドが可能。
最初はMavenから始めるのがおすすめです。Eclipseでプロジェクトを作成する際も、Mavenベースが主流です。
6. Jakarta EEのローカル実行環境を構築する手順の流れ
以下の順番で作業すれば、Jakarta EE開発をすぐに始めることができます。
- JDKをインストール
- IDE(Eclipse)をインストール
- Payara ServerまたはWildFlyをダウンロードして設定
- MavenまたはGradleをインストール(IDEに同梱されている場合もあり)
- Jakarta EEプロジェクトを作成し、サーバーへデプロイして動作確認
7. よくある質問と補足情報
Q. Jakarta EEにTomcatは使えますか?
A. TomcatはServletなど一部の仕様のみ対応しており、Jakarta EEのフルスペックには対応していません。PayaraやWildFlyを使いましょう。
Q. Jakarta EEの公式サンプルプロジェクトはありますか?
A. はい、Jakarta EEの公式サイトやPayaraのGitHubページなどでサンプルプロジェクトが公開されています。Maven構成のプロジェクトを参考にすると良いでしょう。
Q. EclipseでJakarta EEプロジェクトを作るには?
A. Eclipse IDE for Enterprise Javaを使えば、「動的Webプロジェクト」や「Mavenプロジェクト」からテンプレートを選んでJakarta EE対応の開発ができます。必要なライブラリはMaven経由で追加します。
まとめ
ここまでJakarta EEの開発環境を整えるために必要な構成や、JDK・IDE・アプリケーションサーバー・ビルドツールといった重要な要素を順を追って学んできました。あらためて全体を振り返ると、Jakarta EEの開発環境は一見すると複雑に見えるものの、ひとつひとつの要素には明確な役割があり、それを理解することでスムーズにアプリケーション開発へ進めることができるという点が非常に大きな学びになります。特に、Javaでエンタープライズアプリケーションを作る場合には、JDKだけでなくアプリケーションサーバーやMavenといった複数の技術が組み合わさって動作していることを深く理解することが欠かせません。さらにJakarta EEは標準仕様として多くの企業システムで利用されているため、開発環境の基礎を正しく理解しておくことで、プロジェクトへの参加や業務システムの理解がスムーズになるという利点もあります。 また、今回紹介したEclipse IDE for Enterprise JavaやPayara Serverなどは初心者にも扱いやすく、Jakarta EEアプリケーションを構築するうえで特に役立つツールです。IDEの支援機能を活用することで、設定やデプロイ作業が明確に整理され、開発効率が大きく向上します。ビルドツールであるMavenやGradleも、依存ライブラリの管理やプロジェクト構造の統一に非常に有用であり、特にJakarta EEのように多くの仕様が関係するアプリケーションでは欠かせない存在となっています。これらのツールを適切に選定し組み合わせることで、初めてのJakarta EE開発であっても迷わずに進める土台をしっかり固めることができます。 さらに、アプリケーションサーバーの選択もJakarta EE開発の大きなポイントであり、PayaraやWildFlyといったサーバーは現代のJakarta EEプロジェクトで広く利用されています。サーバーはアプリケーションの実行環境としてだけでなく、デプロイやログ管理、リソース管理など広範囲の機能を提供してくれるため、開発初期の段階から触って慣れることが非常に重要です。特にPayaraは設定が分かりやすく、Eclipseとの連携もスムーズなため、学習環境として最適と言えるでしょう。 加えて、今回の解説ではローカル環境における開発手順をステップごとに整理しましたが、この流れを理解しておくことで、プロジェクトを始める際に必要となる準備作業を短時間で進められるようになります。JDK→IDE→サーバー→ビルドツール→プロジェクト作成という手順を踏むだけで、Jakarta EEアプリケーションを自由に構築できる環境が整うというのは、初心者にとって非常に心強い要素と言えるでしょう。また、Jakarta EEは仕様が広い分、最初は難しく感じるかもしれませんが、環境さえ整ってしまえば学習は思った以上にスムーズに進むことを実感できるはずです。 このように、Jakarta EEの開発基盤を理解し、実際に手を動かして環境を整えることは、Javaエンジニアとしての実力を大きく伸ばす第一歩となります。特にエンタープライズ開発を目指す場合には、Jakarta EEを正しく理解し扱えることは大きな強みになるため、ここで学んだ内容を何度も振り返りながら学習を深めていくことがとても重要です。
簡単なJakarta EEサンプルコード
以下はJakarta EEのJAX-RSを使った簡単なサンプルです。開発環境が整っていれば、このようなREST APIをデプロイして動作を確認できます。
Jakarta EE(JAX-RS)サンプル
import jakarta.ws.rs.GET;
import jakarta.ws.rs.Path;
import jakarta.ws.rs.Produces;
@Path("/hello")
public class HelloResource {
@GET
@Produces("text/plain; charset=UTF-8")
public String hello() {
return "Jakarta EEでREST APIを作りました";
}
}
Mavenの基本設定例
Jakarta EEプロジェクトでよく使われるMaven設定の例です。
<dependency>
<groupId>jakarta.platform</groupId>
<artifactId>jakarta.jakartaee-api</artifactId>
<version>10.0.0</version>
<scope>provided</scope>
</dependency>
生徒
「Jakarta EEって最初は難しそうに見えましたが、環境を整える手順がわかると意外とスッキリしていますね!」
先生
「その通りです。必要なツールの役割がわかれば、開発の流れも自然に理解できるようになりますよ。」
生徒
「特にサーバーやMavenの役割が理解できて、自分でもプロジェクトを作れそうな気がします!」
先生
「実際にプロジェクトを作ってデプロイしてみると、もっと理解が深まります。最初は簡単なREST APIから始めるといいですよ。」
生徒
「はい!今日の内容をひとつずつ実践して、Jakarta EEをしっかり身につけたいと思います!」