Jakarta EEのWARファイルとEARファイルの違いを理解しよう!初心者向け完全解説
生徒
「Jakarta EEでアプリを作るとき、WARファイルとかEARファイルって出てくるんですが、違いがよく分かりません…」
先生
「たしかに、WARとEARはJakarta EE初心者が最初につまずきやすいところですね。でも、仕組みが分かれば簡単ですよ。」
生徒
「それぞれ何に使うのか、どっちを選べばいいのか教えてください!」
先生
「じゃあ、WARファイルとEARファイルの違いをしっかり見ていきましょう!」
1. Jakarta EEにおけるWARファイルとは?
WARファイル(Web Application Archive)は、Webアプリケーション専用の配布用ファイルです。ServletやJSPなどのコンポーネントを含み、Webアプリケーションサーバー(例:Payara、WildFly、Tomcatなど)にそのままデプロイできます。
Jakarta EEのプロジェクトでWARを選ぶケースは、Webアプリ単体で完結する場合です。web.xmlやWEB-INFディレクトリが含まれており、基本的にHTTPリクエストを受け付ける構成になっています。
2. Jakarta EEにおけるEARファイルとは?
EARファイル(Enterprise Archive)は、複数のJava EEモジュールをまとめて管理・配布するためのファイルです。Webモジュール(WAR)だけでなく、EJBモジュール(JAR)やその他の構成要素を1つにパッケージングできます。
エンタープライズアプリケーションで、ビジネスロジックやバックエンド処理をEJBに分離しているような構成では、EARファイルを使うことで全体を一括デプロイできます。
3. WARファイルの構成とデプロイ例
WARファイルは以下のような構成になっています。
myapp.war/
├── index.jsp
├── login.jsp
├── css/
│ └── style.css
├── js/
│ └── script.js
├── WEB-INF/
│ ├── web.xml
│ └── classes/
│ └── com/example/
│ └── servlet/
│ └── LoginServlet.class
この構成をそのままJakarta EE対応のアプリケーションサーバーにデプロイすれば、すぐにWebアプリケーションとして起動します。
4. EARファイルの構成と使いどころ
EARファイルはより大規模な構成に適しており、以下のようなモジュールを内包します。
myapp.ear/
├── myapp-web.war
├── myapp-ejb.jar
└── META-INF/
└── application.xml
ここでapplication.xmlは、EARファイル全体の構成を定義する重要なファイルです。WARとEJBの関連を明確に管理できます。
5. WARとEARの違いを一覧で比較
初心者でも違いが分かりやすいように、WARファイルとEARファイルの違いを表で整理してみましょう。
| 項目 | WARファイル | EARファイル |
|---|---|---|
| 用途 | Webアプリ単体の配布 | 複数モジュールを一括管理・配布 |
| 含まれるモジュール | Servlet, JSP, HTML, CSSなど | WAR, EJB(JAR)、ライブラリなど |
| 構成ファイル | web.xml | application.xml |
| デプロイ先 | Webアプリケーションサーバー | Jakarta EE対応アプリケーションサーバー |
| 対象プロジェクト規模 | 小〜中規模 | 中〜大規模 |
6. Jakarta EE初心者におすすめなのはどっち?
初めてJakarta EEに触れる人には、WARファイルでの開発をおすすめします。理由は以下の通りです:
- 構成がシンプルで理解しやすい
- EclipseやIntelliJ IDEAで簡単に作成できる
- ServletやJSPだけでも基本的なWebアプリが構築できる
逆に、EJBを使った本格的なエンタープライズアプリケーションを構築する場合には、EARの知識が必要になります。ただし最近では、Jakarta EEでもWAR単体構成が主流となってきており、EARはやや専門的な分野となっています。
7. MavenやGradleとの関係
WARやEARファイルは、MavenやGradleなどのビルドツールで生成できます。プロジェクトのpackaging設定を変更することで、それぞれの形式に対応します。
MavenでWARファイルを作る場合は、pom.xmlに次のように設定します:
<packaging>war</packaging>
EARファイルの場合は次のようにします:
<packaging>ear</packaging>
Gradleでも同様にapply plugin: 'war'やapply plugin: 'ear'を使って設定できます。
8. Jakarta EEでの選択のポイント
Jakarta EEのアプリケーションでWARとEARを選ぶポイントは、アプリの規模と構成の複雑さです。
- 単体のWebアプリ → WARで十分
- 複数のモジュールを統合 → EARを検討
- モジュールの独立性が必要 → EARで分離管理
実際には、WAR構成でもJakarta EEの機能を十分に活用できます。特にPayara MicroやWildFlyなど、軽量で柔軟な実行環境が登場したことで、WARファイルが再評価されています。
まとめ
JakartaEEの開発において、WARファイルとEARファイルの違いを正しく理解することは、アプリケーションの構成やデプロイ方法を選ぶ上で非常に重要です。今回の記事では、JakartaEE初心者が特につまずきやすいWARとEARの役割の違い、構成要素、使いどころを整理し、さらに実際のファイル構成例やMavenでの設定方法まで確認しました。WARファイルはWebアプリケーション専用で、ServletやJSP、HTML、CSSなどを含む構成であり、比較的軽量で扱いやすく、JakartaEEの基本を学びたい人に最適です。一方で、EARファイルはWARやEJBなど複数のモジュールをまとめるエンタープライズ向けの形式で、大規模で複雑なシステムを統合的に管理するために利用されます。 さらに、近年のJakartaEEではWAR単体構成で十分に運用できる環境が整っているため、初心者や小〜中規模のプロジェクトではWARを選ぶケースが主流です。ServletやJSPを用いた基本的なWebアプリケーションの開発に加え、JPAやCDIなどの機能をWAR内で扱えるため、学習コストが低く、デプロイも容易です。一方、業務システムなどで複数モジュールをしっかり整理したい場合やEJBを利用した高度なビジネスロジックが必要な場合は、EARを選択することで管理しやすくなります。このように、WARとEARの特性を把握することで、自分が構築したいJakartaEEアプリケーションに適した構成を自然に判断できるようになります。 ここでは、今回学習した内容を改めて整理するために、WAR構成で使用されるシンプルなServletサンプルを掲載します。WARファイルの中でどのようにクラスが位置づけられ、JakartaEEサーバー上でどのように動作するかを確認する助けになります。
サンプルプログラム:WARファイルで動作する簡単なServlet
import jakarta.servlet.*;
import jakarta.servlet.http.*;
import java.io.IOException;
public class WarDemoServlet extends HttpServlet {
@Override
protected void doGet(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response)
throws ServletException, IOException {
response.setContentType("text/html; charset=UTF-8");
response.getWriter().println("<h2>WARファイルで動作しているJakarta EEサンプルServletです。</h2>");
response.getWriter().println("<p>ServletとWebアプリの基本構造を理解する練習に最適です。</p>");
}
}
このServletクラスは、WARファイル内のWEB-INF/classesに配置され、サーバーにデプロイするとWebアプリケーションとして動作します。WAR構成では、このようにWebアプリに必要なファイルが明確に整理されるため、初心者でも直感的に理解しやすくなっています。また、EAR構成を学ぶ際にも、WARファイルがどのように内包されるのかを理解しておくことが役立ちます。JakartaEEの学習では、まずはWARファイルを使って基本的なWebアプリ開発に慣れ、そこからプロジェクト規模に合わせてEARを必要とするかどうかを判断していく流れが自然です。WARとEARの違いを理解しておくことで、MavenやGradleでのプロジェクト構成設定、デプロイ方法の選択、アプリケーションサーバーの扱いにも自信が持てるようになります。
JakartaEEは構成が豊富で柔軟ですが、基本であるWARとEARの概念を押さえておけば、どんな規模のアプリケーションにも対応しやすくなります。今回のまとめが、プロジェクト設計の理解と効率的な学習の助けになれば幸いです。
生徒
「WARとEARの違いがようやく理解できました!特にWARファイルの方が初心者に向いている理由がよく分かりました。」
先生
「構成がシンプルで扱いやすいので、まずはWARでJakartaEEの基本を身につけるのが良いですね。EARは必要になったときに学ぶスタイルで十分ですよ。」
生徒
「EARの方は複数モジュールをまとめられる点が便利だと感じました。大規模アプリに使われるというのも納得です。」
先生
「そうなんです。EJBなどのビジネスロジックを独立させたい場合はEARが向いています。ただ、最近のJakartaEEではWAR単体でも十分に開発できますよ。」
生徒
「Mavenで<packaging>war</packaging>と設定するだけでWARが作れるのも便利でした!Gradleにも対応しているんですね。」
先生
「ビルドツールと組み合わせると、WARとEARの使い分けがよりスムーズになります。今後はサーバーへのデプロイも実践しながら理解を深めていくと良いですよ。」
生徒
「はい!次はWARでServletを作って実際に動かしながら、JakartaEEの構成にもっと慣れていこうと思います!」
先生
「その調子です。基礎をしっかり押さえれば、JakartaEEの応用にも必ず生きてきますよ。」