JakartaEEフィルタとリスナーの違いを解説!初心者向けの使い分けガイド
生徒
「先生、JakartaEEのServletプログラミングでフィルタとリスナーってよく聞きますけど、どう違うんですか?」
先生
「良いところに気がつきましたね。フィルタはリクエストやレスポンスを処理する仕組みで、リスナーはイベントを監視する仕組みなんです。」
生徒
「なるほど。でも具体的にどんな場面で使い分けるんですか?」
先生
「それでは、JakartaEEのアプリ開発でよく使うパターンを例に挙げながら説明していきましょう。」
1. フィルタとは何か
JakartaEEのフィルタは、リクエストとレスポンスに対して処理を追加できる仕組みです。例えば、ユーザーが送信したリクエストを受け取る前に認証チェックをしたり、レスポンスを返す前に圧縮やエンコードを行うことができます。フィルタはWebアプリケーション全体のセキュリティやパフォーマンスに関わる処理を一括管理できるため、再利用性と保守性が高いのが特徴です。
代表的な利用例としては、ログイン認証、XSS対策、CSRF対策、アクセスログの記録などがあります。
@WebFilter("/*")
public class LoggingFilter implements Filter {
@Override
public void doFilter(ServletRequest request, ServletResponse response, FilterChain chain)
throws IOException, ServletException {
System.out.println("リクエストを受信しました");
chain.doFilter(request, response);
System.out.println("レスポンスを返却しました");
}
}
2. リスナーとは何か
JakartaEEのリスナーは、アプリケーションやセッションで発生するイベントを監視する仕組みです。例えば、ユーザーがログインしてセッションを開始したタイミング、セッションが破棄されたタイミング、アプリケーションが起動または停止するタイミングなどを検知できます。
リスナーはイベントに応じて自動的に処理を行えるため、初期化処理やリソース解放処理に向いています。例えば、データベース接続プールの初期化やセッション開始時のユーザー情報保存などに使われます。
@WebListener
public class SessionListener implements HttpSessionListener {
@Override
public void sessionCreated(HttpSessionEvent se) {
System.out.println("セッションが開始されました");
}
@Override
public void sessionDestroyed(HttpSessionEvent se) {
System.out.println("セッションが破棄されました");
}
}
3. フィルタとリスナーの違い
フィルタとリスナーはどちらもJakartaEEで共通処理を行うための仕組みですが、役割は異なります。フィルタはリクエストやレスポンスに対して直接処理を挟むもので、セキュリティやデータ変換に強いです。一方、リスナーはイベントの発生を契機に処理を行う仕組みで、ライフサイクルの管理やログの収集に適しています。
簡単に言うと、「通過する通信を加工したいならフィルタ」、「システムの状態変化を検知したいならリスナー」という使い分けになります。
4. フィルタとリスナーの組み合わせ活用
実際のアプリケーション開発では、フィルタとリスナーを組み合わせて利用するケースが多いです。例えば、リスナーでセッションが開始されたらユーザー情報を初期化し、その後フィルタで各リクエストごとに認証チェックを行うといった使い方です。
また、アプリケーションの起動時にリスナーで設定ファイルを読み込み、フィルタでその設定に基づいた処理をリクエストに適用するという設計も可能です。両者を組み合わせることで、セキュリティと利便性のバランスが取れた堅牢なJakartaEEアプリケーションを構築できます。
5. 初心者が意識すべき使い分けのポイント
JakartaEEを学び始めた初心者が混乱しやすいのは、フィルタとリスナーの境界です。大切なのは「処理の対象」と「処理のタイミング」を意識することです。通信に関わる処理を追加したいならフィルタ、アプリケーションのライフサイクルに関わる処理をしたいならリスナーを選ぶとよいでしょう。
さらに、実装するときはアノテーション(@WebFilter、@WebListener)を使えば設定ファイルを編集せずに簡単に導入できます。これにより初心者でも効率的にセキュリティ対策やイベント処理を追加できるようになります。