JakartaEE フィルタチェーンの流れを初心者向けに徹底解説!サーブレット処理の仕組みを理解しよう
生徒
「先生、JakartaEEのフィルタチェーンっていう言葉を聞いたんですけど、具体的にどういう流れなんですか?」
先生
「フィルタチェーンは、複数のサーブレットフィルタを順番に処理する仕組みなんだよ。リクエストやレスポンスがチェーンの中を流れるイメージだね。」
生徒
「つまり、複数のフィルタを組み合わせて動かせるんですね?」
先生
「その通り!例えば最初のフィルタで認証を行い、次のフィルタでログを記録し、そのあとにサーブレットへ渡す、というような流れを作れるんだよ。」
1. フィルタチェーンとは何か
JakartaEE のフィルタチェーンとは、サーブレットフィルタが連続して処理を行う仕組みを指します。ひとつのリクエストが届いたとき、設定された順序に従って複数のフィルタを順番に通過し、最終的にサーブレットに到達します。レスポンスも同様に、サーブレットから出力されたデータがフィルタを逆順で通ってクライアントに返されます。この仕組みによって、ログ管理やセキュリティ検証、データ圧縮などの共通処理を効率的に組み合わせることができます。
2. フィルタチェーンの基本的な流れ
フィルタチェーンの流れを簡単にまとめると次のようになります。
- リクエストがサーバーに届く
- 最初のフィルタが処理を行う
chain.doFilter()で次のフィルタに渡す- 全てのフィルタを通過するとサーブレットが実行される
- サーブレットのレスポンスがフィルタを逆順に通過する
- クライアントに最終的なレスポンスが返る
このように、フィルタチェーンはリクエストとレスポンスの両方で処理を追加できる柔軟な仕組みです。
3. フィルタチェーンのコード例
実際に2つのフィルタをチェーンとして動かす例を見てみましょう。
import jakarta.servlet.*;
import jakarta.servlet.annotation.WebFilter;
import java.io.IOException;
@WebFilter("/*")
public class FirstFilter implements Filter {
public void doFilter(ServletRequest request, ServletResponse response, FilterChain chain)
throws IOException, ServletException {
System.out.println("FirstFilter 前処理");
chain.doFilter(request, response);
System.out.println("FirstFilter 後処理");
}
}
@WebFilter("/*")
public class SecondFilter implements Filter {
public void doFilter(ServletRequest request, ServletResponse response, FilterChain chain)
throws IOException, ServletException {
System.out.println("SecondFilter 前処理");
chain.doFilter(request, response);
System.out.println("SecondFilter 後処理");
}
}
FirstFilter 前処理
SecondFilter 前処理
Servlet の処理
SecondFilter 後処理
FirstFilter 後処理
この実行結果からも分かるように、リクエストは順番にフィルタを通過し、レスポンスは逆順で戻ってきます。
4. フィルタチェーンでできること
フィルタチェーンを活用することで、Webアプリケーション全体にわたる横断的な処理を簡単に実現できます。具体例としては以下があります。
- 認証や認可処理(ユーザーがログインしているか確認)
- アクセスログの記録(IPアドレスやアクセス時間を保存)
- リクエストデータのバリデーション(入力値チェック)
- レスポンスの圧縮(GZIPなどによるパフォーマンス向上)
- クロスサイトスクリプト(XSS)対策やCSRF防止処理
これらを個別のサーブレットに書くのではなく、フィルタチェーンにまとめて実装することで、コードの重複を避け、保守性を高めることができます。
5. フィルタの順序制御
複数のフィルタがある場合、実行順序を制御することが重要です。web.xmlでフィルタを定義する順序、あるいはアノテーションの設定によって呼び出し順が変わります。例えば認証チェックを最初に行い、その後にログ記録をするなど、目的に応じて順序を設計する必要があります。これにより、Webアプリケーションのセキュリティと効率を両立させることができます。
6. フィルタチェーン理解のメリット
フィルタチェーンを理解することで、JakartaEE サーブレット開発の幅が大きく広がります。特に初心者が意識すべき点は「共通処理をどこでまとめるか」です。チェーンを使えば、コードの見通しが良くなり、アプリケーション全体の動作を整理できます。さらに、後から新しいフィルタを追加しても簡単に拡張できるため、拡張性の高いWebアプリケーションを構築できます。
まとめ
JakartaEE フィルタチェーン全体の振り返り
この記事では、JakartaEE におけるフィルタチェーンの仕組みについて、初心者でも理解できるように基礎から丁寧に解説してきました。フィルタチェーンとは、サーブレットが実行される前後に複数のフィルタが順番に処理を行う仕組みであり、Webアプリケーションの共通処理をまとめて管理できる重要な機能です。リクエストがサーバーに届いた瞬間から、最終的にレスポンスがブラウザへ返されるまでの流れの中で、どこにどの処理が入るのかを理解することは、JakartaEE サーブレット開発において非常に大きな意味を持ちます。
フィルタチェーンの流れを理解する重要性
フィルタチェーンの最大の特徴は、リクエスト時には設定された順番通りにフィルタが実行され、レスポンス時には逆順で処理が戻ってくる点です。この流れを正しく理解していないと、ログが期待通りに出力されなかったり、認証処理が正しく動作しなかったりする原因になります。特に初心者の方は、サーブレットだけに注目しがちですが、その前後でフィルタがどのように関わっているのかを意識することで、Webアプリケーション全体の構造が一気に見えやすくなります。
共通処理をまとめる設計の考え方
フィルタチェーンを活用する最大のメリットは、共通処理を一か所にまとめられる点です。認証チェック、アクセスログの記録、入力値の検証、セキュリティ対策などを各サーブレットに個別に書いてしまうと、コードの重複が増え、修正や追加が難しくなります。フィルタとして切り出すことで、処理の役割が明確になり、保守性や可読性が大きく向上します。これは実務の現場でも非常によく使われる考え方であり、早い段階で身につけておくと大きな武器になります。
サンプルコードで学ぶフィルタチェーンの動き
public void doFilter(ServletRequest request, ServletResponse response, FilterChain chain)
throws IOException, ServletException {
System.out.println("フィルタ開始処理");
chain.doFilter(request, response);
System.out.println("フィルタ終了処理");
}
このようなシンプルなコードでも、フィルタチェーンの基本的な動作を確認できます。前処理と後処理を分けて記述できる点が、フィルタの大きな特徴です。実際の開発では、ここに認証判定やログ出力、レスポンス加工などの処理を追加していくことで、柔軟で拡張性の高いアプリケーションを構築できます。
フィルタ順序設計と実務への応用
複数のフィルタを使う場合は、実行順序の設計が非常に重要です。どの処理を最初に行い、どの処理を最後に行うのかを意識することで、無駄な処理を減らし、安全性と効率を両立できます。例えば、認証を最初に行ってからログを記録するのか、その逆にするのかによって、取得できる情報やシステム負荷が変わってきます。フィルタチェーンを理解することは、単なる文法の理解ではなく、設計力を高めることにもつながります。
生徒「フィルタチェーンの流れが分かって、リクエストとレスポンスの動きが頭の中でつながりました」
先生「それは良い理解だね。フィルタはサーブレットを支える重要な存在なんだ」
生徒「共通処理をフィルタにまとめることで、コードがすっきりする理由も納得できました」
先生「実務でも必ず使う考え方だから、今のうちに身につけておくと安心だよ」
生徒「これからはフィルタチェーンを意識して、設計から考えてみます」